不動産の売却は、査定・売出し・売却手続きなどを経て、最後に決済と物件の引き渡しをすることで完了します。
しかし、取引が完了し所有権が譲渡される引き渡し当日になんらかの不備があると、契約成立が遠のくだけでなく、思わぬトラブルに発展する可能性があるのです。
不動産売却の最後の段階、引き渡し当日にはどんな準備をしておけば良いか確認しておきましょう。
不動産を売却するなら覚えておきたい引き渡し当日の流れ
引き渡し当日は、単に鍵などを渡して物理的に物件を引き渡すだけでなく、さまざまな費用の最終決済や手続きがあります。
具体的にどのようなことがおこなわれるのか、一連の流れを見ていきましょう。
引き渡しは売主と買主、そして仲介を頼んだ不動産会社の担当者、ローンを組んだ銀行の担当者、司法書士が集まっておこなわれます。
引き渡しがおこなわれる場所は銀行や事務所などさまざまですが、取引される物件でおこなわれることは多くありません。
手続きの前に、まず司法書士による売主と買主の身分確認、必要書類の確認作業をします。
その後に、諸費用の決済に移ります。
この際、買主は売主に対して物件の残代金や固定資産税分担金、不動産会社に対して仲介手数料、司法書士に対して登記費用を支払います。
同様に売主も仲介手数料や登記費用を支払うほか、物件のローンが残っていた場合は金融機関への一括支払いもこのタイミングでおこないます。
ローンの支払いを引き渡し当日に終えた場合は、抵当権の抹消手続きをしないと売却ができないので、忘れないように注意しましょう。
決済が終わったあとは、売主から買主に鍵や必要書類が引き渡され、最終確認をして問題がなければ取引は終了です。
不動産会社や司法書士と連絡を取り合って準備を進め、トラブルなく取引を終えられるようにしましょう。
不動産売却の総決算である引き渡し当日に必要な書類
次は、不動産売却の引き渡し当日にどのような書類を準備する必要があるのか確認してみましょう。
物件を引き渡す際に必ず売主が用意しなければいけないのは、身分証明書・登記識別情報の載った権利証・印鑑証明書・実印です。
これらが揃っていないと取引を進められないので、忘れずに持参する必要があります。
固定資産税の証明書や納付書は、固定資産税分担金の計算に使う場合もあるので、事前に必要かどうか確認しておくと良いでしょう。
また、引き渡し日に抵当権の抹消をおこなう場合は、それに関する手続きの書類も必要です。
取引が終わった後は、売主から買主に対して鍵と必要書類の引き渡しがおこなわれます。
そのほかにも必要な書類は物件によって異なるので、事前に確認しておくと良いでしょう。
まとめ
引き渡し当日は、不動産売却の最後を締めくくる重要な日です。
書類の不備や決済のミスが起こると引き渡しの延期や、違約金の発生といったトラブルにつながる可能性もあります。
わからないことは事前に司法書士の方などに相談し、万全の体制で臨みましょう。
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